小説情報
夜の峠を俺は走っていた。俺は元走り屋、今はしがない勤め人だ。人気のない峠、日中の憂さを晴らすようにバイクで風を切る。そんな中、背後に迫るやつがいた。……ババアだ。超高速で走るババアが、俺の後ろから迫っていた。俺の横を抜かすババア。そいつが横に並んだ俺を見て笑いやがった時、燻っていた炎が再び燃え上がった。これは、命を燃やして走る、俺とババアの公道レースの記憶だ。◇◇◇【下記ツイートを元に作られた作品です】釘井鉋『そのろうそくの尽きる間に』、読了。難病もののような見た目で手に取ったが、酷い表紙詐欺だった。丑三つ刻に出会った老婆との深夜のスピード狂レースの話。老婆の頭に括りつけられた蝋燭はレース中も消えず、後半のデッドヒートでは花火のように七色にスパークする。https://twitter.com/moja_gorilla/status/1655334849333403649サイトタグ:バイク ターボババア 妖怪 レース バイクレース