小説紹介
異能バトル少女が主人公とヒロインの幼馴染カップルの恋を応援する変則的王道ボーイミーツガール。「ゼロ年代ライトノベルを多く感じる作品」というのが、この作品のざっくりとした第一印象だった。かつて多く見られた、熟語にカタカナのルビをふった形式の独自用語、うさんくさい組織と父親、燻っていた少年の覚悟、異空間と怪物、研究所で育った怪物を狩る少女、ほかにもさまざまな細かい要素が私にかつてのラノベを想起させた。地の文や会話のテンポ・リズムも非常によく、快適に読み進めることができた。しかし、真に特筆すべきは、この作品が現代に生まれ出でてくれた、ということだ。この作品は、照れも恥じらいもなく、ただひたすらまっすぐに青少年の青春を、自意識を描き出している。どこまでも鮮やかな真夏の青空の下、彼ら彼女らが笑いあい、また悩み苦しむ姿が目に浮かぶようだった。この作品の描写一つ一つはすべて作者が少年少女の「愛」や「可能性」を本気で心の底から信じていないとできないものばかりで、これは現代においては本当に稀有なことだ。作品に込められたこの大いなる浪漫こそが、この作品の魅力の核だと、私は思う。この作品も、これからの新たな時代に刻まれた一作…いや、代表作となってほしい。この作品には、それだけの価値がある。
まずココまで!
14話
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文字数:548文字
編集日:2025-04-12
小説情報
【公募用あらすじ】主人公の喜嶋慧雅(キジマ・ケイガ)はかつて天才フィギュアスケーターだった幼馴染の夕凪儚那(ユウナギ・ハカナ)と暮らす高校生。一年前に夕凪が歩行能力を失って休学したのをきっかけに、慧雅も好きだったギターを辞め、物事に挑戦する勇気を失った日々を送っていた。夏休みのある日、彼らの家に人工知性体の少女哀咲雨鈴(アイザキ・ウレイ)がやってくる。彼女を作った慧雅の父親は未発達な雨鈴の情動を成長させる為に現実世界の子供達と関わらせようとしていた。雨鈴は慧雅と夕凪のことを恋人同士だと思っており、彼らの関係を後押ししようとする。同居人が増えて新しい日々が始まろうとしていたところで、慧雅と夕凪は異空間「幻奏劇場」に迷い込む。そこは可能性が擬似生物と化した怪物「騒狗(ギニョル)」が発生する危険空間だった。彼らは雨鈴が騒狗と戦っていることを知り、現実世界に帰還した。そこで雨鈴の事を恋敵だと誤解した夕凪は、慧雅を惚れさせるためにデートに誘う。デートの終わり、夕凪は精神を幻奏劇場に取り込まれ倒れてしまう。慧雅と雨鈴は協力して夕凪を捉えている騒狗を倒し、彼女を救い出す。しかし夕凪は雨鈴に慧雅を奪われる恐れを深め、幻奏劇場と更に同化。その力で慧雅を捕まえ、更に世界全てを全人類が自分と同じように歩けなくなる世界に変えてしまおうとする。世界の危機を前に慧雅は自分には何も出来ないと閉じこもりそうになる。だが雨鈴によって夕凪の前では強い自分でいたかったことを気づかされ、夕凪を止める覚悟をする。夕凪が生み出した騒狗との戦いで慧雅は敗北しそうになるが、騒狗を倒す力に目覚めて形勢逆転。夕凪が欲しがっていた「お前はまだ出来る奴だ」という言葉を伝えることに成功し、騒狗を倒して彼女を現実に連れ戻した。そして現実に戻った後、夕凪は復学することを決め、慧雅もギターを再開し、お互いに前を見ることが出来るようになったのだった。サイトタグ:ライトノベル 近未来 アクション ツンデレ 幼馴染 バトル 第32回電撃小説大賞
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