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 突如として海外で報道された大量破壊兵器無力化のニュース、それを受けての臨時会議ではありとあらゆる戦争行為の禁止を決定した。

 これだけの大規模なニュースがあったにもかかわらず、令和となって数年もしくは十年が経過した日本では普段通りの生活が行われている。

 その理由として、一連のニュースが報道されていなかったからだった。それは何故なのか? 真相は誰も知らなかったのである。


 令和となった日本では、様々なコンテンツが市場を盛り上げており、海外の話題もスポーツなどの一部ジャンル以外は報道されないレベルだった。

 海外で大規模なニュースが報道されようとも、日本は別の意味でも平常運転をしていたのである。いわゆる某テレビ局の伝説を日本がやっている、と言っても過言ではない状態だろう。

 その中でもダンジョン配信と呼ばれるジャンルが日本でブレイクしており、今や日本の配信者100万人以上が行うほどの規模にまで成長していた。

 一方で、危険な場所での配信を行う配信者もおり、やはりというか賛否両論なのは言うまでもない。


 こうした流れを見たとある人物は、電脳空間に放置されたとあるフィールドを発見、それをダンジョンとして再整備を行った。

 彼の予想通り、電脳空間に誕生したダンジョンはリアルでは顔出しをしないバーチャル配信者がきっかけでブレイクし、やがて彼はダンジョン神を名乗るようになる。


 しかし、このような状況でも平穏を脅かそうとする存在は必ずと言っていいほどにいる。それがSNS炎上で恐怖を煽ろうとする勢力だった。

 彼らは自分がストレス発散できればなどの理由でSNSを炎上させて『バズり』を狙っている。

 そうした勢力が日本で未だに活動をつづけ、その勢いは増すばかり。

 海外の大きな話題が出てこない今だからこそ、彼らはSNS炎上で自らの正義などを主張しようというのだろう。


 その中でSNS上で突如としてトレンドに入ったワードがあった。それが『忍者』である。

 日本で忍者がトレンド入りすること自体、不思議な話ではないのだが、忍者漫画で動きがあった訳でも、忍者を題材としたアニメや小説が『バズ』ったわけでもない。

 あるネット炎上勢力を消滅させた存在として『忍者』が現れた、という事らしいのだが……やはりというかまとめサイトはまともに機能はしていなかった。

「忍者とはありとあらゆる炎上を阻止するために存在する、対電脳の刀。忍者とは悪意ある闇の全てを斬る存在でなければならない。彼らが斬るのはあくまでも悪意ある炎上であり、それ以外のものを切り捨ててはならない」

 この一文と都合の良いワードを組み合わせた、いわゆる『忍者構文』や『忍者大喜利』が思わぬ『バズり』を生み出したことで、逆に検索妨害のレベルで忍者というワードが独り歩きしていたのが真相だったのである。

 それに加えて、思わぬところでまとめサイトなどのアフィリエイトで悪用されていることも判明。やはり、忍者はフィクションの存在であり、実在はしないのか?
 
 しかし、一連の事件を受けて、ダンジョン配信者の一部は『忍者』……それも今回の元凶となった謎の忍者を注目するようになり、再び予想外のバズを生み出すことになる。


 だが、この段階でダンジョン神のダンジョン自体が300年前に存在したものをリサイクルし、生み出されたものというのは誰も知らない。


 ダンジョン配信は、コンテンツ流通を変えられるのか?


 今、世界は色々な意味でも試されようとしていた。

※ノベプラでも掲載予定です。
※2023年8月16日付で第2章突入しました。それに伴い、タイトルもノベプラ版合わせで修正しています。

サイトタグ:SNS メタフィクション ダンジョン配信 忍者 VTuber メタ発言 ロボット 現代
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