実は私はありません。その私にさえすたみな太郎に行ってみたいという思いを抱かせるに至ったすたみな太郎創作界の傑作と言えます。S級パーティーに入って最大まで育成してもらった主人公が、【すたみな太郎】のスキルを覚醒させ最後に仲間を助ける王道の恩返し。恩返しの手法として強くなってのバトル的活躍ではなく、食事という文化面での貢献というのもどこか心地よく、庶民的でありながら自由度の高いすたみな太郎を舞台として選んでいるのも話を作る上でよく考えられています。ゆるゆるとあたたかな雰囲気でありながら、要所での意外性や驚きで飽きさせず、誰もが彼らなりに活躍する短編。是非読んでいただければ幸いです。