霧の都のマギという乙女ゲームがあった。19世紀ロンドンをモデルにした、ロンディニウムを舞台に主人公であるシャーロットが様々な怪事件を解決するという内容のADV。そんな世界の悪役令嬢、ソフィア・ロングフェローに転生してしまった主人公。彼女は最初さっさとトンズラしようとしていたが、はたと気付く。気付いてしまった。これ、本当に世界征服できるんじゃ?と。蒸気機関、飛行船、電信、ダイナマイト、ボルトアクションライフル……西部開拓、東方問題、諸国民の春……全てがソフィアの頭の中にはあった。これは世界征服を目指して暗躍し、自身の利益を最大限に追求し続け、ゲームと歴史の歯車が狂っていく物語。ーー・ーー夕陽が差し込む部屋の中、ソフィアは彼女の背景からは考えられないほど酷く簡素な椅子に座りながら言った。「正直、世界が私の物にならなくたっていいんだ」シャーロットは彼女に問いかけた「なら、なぜ」と。彼女は楽しそうに笑う。「それはね――」ハーメルン・なろうにも投稿していますサイトタグ:ファンタジー×マニアック部門 勘違い スチームパンク 探偵 悪役令嬢 異世界転生 男装 知識チート
1 |